「なんだかほっとする」その理由は?みそ汁と“安心ホルモン”セロトニンの関係
気分が不安定なとき、あなたの腸がSOSを出しているかも。みそ汁が支える心と腸の絆とは?
「朝、みそ汁を飲むと、なんだか気持ちが落ち着く」
そんな経験はありませんか?
実はその“ほっとする感覚”には、私たちの体の中で働く「セロトニン」という
ホルモンが関係しているかもしれません。
セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、気分を安定させたり、
心のバランスを整える役割を担っている大切な神経伝達物質です。
でも、セロトニンってどこで作られていると思いますか?
実はその多くが「腸」で作られているんです。
つまり、腸を元気にする食べ方は、心を整える鍵にもなるということ。
そして、日本の食卓に欠かせない「みそ汁」には、
この腸と心をつなぐ働きをサポートするチカラが秘められているんです。
セロトニンと腸の深い関係
セロトニンの約90%は脳ではなく腸で作られます。
腸の状態が良ければセロトニンの産生にもよい影響があるとされ、
腸と脳は“脳腸相関”という仕組みで密接につながっています。
ここで注目したいのが「みそ」。

Traditional Japanese seasoning, miso
大豆を発酵させて作られたみそには、腸内環境を整えるプロバイオティクス(善玉菌)が含まれています。
わかめや豆腐、野菜などを具に加えることで、さらに食物繊維やビタミン、ミネラルもプラスされ、
腸にうれしい一杯になります。
みそに含まれる“セロトニンの材料”
セロトニンは、トリプトファンというアミノ酸から作られます。
このトリプトファンは大豆製品や卵、魚、バナナなどに含まれており、
みそにももちろん含まれています。
また、セロトニンをつくるには、ビタミンB6や鉄、
マグネシウムなどの栄養素も必要です。
たとえば…
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豆腐やわかめ:マグネシウムやカルシウム
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きのこやねぎ:食物繊維やビタミン
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だし(昆布やかつお節):うま味成分とミネラル
みそ汁には、セロトニンの材料となる栄養が自然と詰まっているんです。
しかも温かくて、香りにも癒される。まさに“心と体を包む一杯”ですね。
ただし、バランスが大切
みそ汁に含まれるトリプトファンの量だけでは、
劇的にセロトニンが増えるわけではありません。
ですが、みそ汁を毎日の習慣にすることで腸内環境を整え、
間接的にセロトニンの産生をサポートする可能性があると考えられています。
そして何より、「おいしい」と感じながら食べる時間そのものが、
私たちの心を整える力を持っているのです。
セロトニンを育てる生活習慣
みそ汁に限らず、セロトニンを育てるにはこんな習慣が役立ちます。
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朝日を浴びる(15分程度でもOK)
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リズム運動(ウォーキング、階段昇降、軽い体操など)
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バランスのとれた食事
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ぐっすり眠ること
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深呼吸や笑顔、誰かとの会話
どれも、特別なことではありません。
でも、気づけば忘れてしまいがちな“小さな習慣”ばかりです。
まとめ:みそ汁は、心を整えるスイッチ
みそ汁を飲むことは、セロトニンを直接増やす“魔法の一杯”ではありません。
でも、みそ汁を通して整う腸内環境や、ほっとする時間、五感への刺激は、
間接的に心の安定を育むサポートになります。
「今日は少し気持ちが揺らぎやすいな」
そんなときは、湯気の立つみそ汁を一杯。
からだを内側から温めながら、心にもやさしく寄り添ってくれる。
みそ汁は、忙しい40〜50代の女性たちにこそ、
毎日の“安心”を届けてくれる身近な存在かもしれませんね。