突然やってくる災害
地震や台風、大雨など、自然災害はいつ起きるかわかりません。
その時、最も危険にさらされるのは誰でしょうか?答えは、60歳以上の高齢者です。
現在、日本は65歳以上の人が全人口の約28%を占める超高齢化社会を迎えています。
そして近い将来、国民の3人に1人が高齢者となる時代が到来すると言われています。
災害時、高齢者が直面するリスク
災害が発生した際、どれほどの高齢者が命を落としているか考えたことはありますか?
実は、いざというとき最も死の危険にさらされるのがシニア世代です。
特に年齢が上がるほど、犠牲になる方の割合が増えています。
この現実を受け止め、未来に生かすために私たちができることは何でしょうか?
その答えの一つが今からの備えにあります。
60歳以上の死者が大半を占める現実
全国で発生した震災や風水害の人的被害を見てみると、多少の違いはあれど、
多くの死者が高齢者を中心とした“要配慮者”に集中しています。
例えば、以下のデータをご覧ください。
災害名 | 死者・行方不明者 | |
---|---|---|
阪神・淡路大震災 | 約6割が60歳以上 | |
東日本大震災 | 約2/3が60歳以上 | |
西日本豪雨 | 約7割が60歳以上 |
東日本大震災の年齢別死亡率では、60歳以上の死亡率が全体の約65%を占め、
被災前の人口割合に比べて倍以上の数値となっています。
これだけ多くのシニア世代が犠牲になったことを、決して忘れてはいけません。
未来への備えとして40’50代から始める予防策
高齢者の死亡率が高い原因の一つに、基礎疾患や免疫力の低下があります。
これらは日頃の生活習慣によって大きく左右されるものです。
特に40代50代の時期から以下のことを意識することで、災害時のリスクを減らすことができます。
バランスの取れた食生活
・ビタミンやミネラルを含む緑黄色野菜を毎日の食事に取り入れる(例: ブロッコリーや人参)。
・タンパク質を摂取するために魚や豆類を積極的に食べる(例: サバ缶や豆腐)。
・腸内環境を整える穀類や発酵食品を取り入れる(例: 雑穀・味噌汁やヨーグルト)。
適度な運動習慣
・家の中でもできる筋トレ(例: 椅子を使ったスクワット)。
・日常生活に取り入れやすいウォーキング(例: 通勤や買い物時に少し遠回りをする)。
・ヨガやストレッチで柔軟性を高める(例: 朝起きた時の簡単なストレッチ)。
ローリングストックの活用
・保存食として長持ちするレトルトカレーやパスタソースを購入し、日常的に使いながら補充する。
・お米や乾麺など、普段の食事に使える主食を備蓄しておく。
・缶詰やフリーズドライのスープなど、災害時にも使える食品を定期的に確認し、更新する。
今こそ行動を!
60代以降の災害リスクを減らすためには、40代50代の段階での予防が重要です。
自分や家族の命を守るためにも、日頃の生活習慣を見直すことから始めてみませんか?
食生活と運動を整えながら非常時に備えることで、基礎疾患や免疫力の低下による災害関連死を防ぐことが可能です。災害は待ってはくれません。
「明日からでいいや」ではなく、今日から始めることが未来の安心につながります。