「手軽にたんぱく質を補給できる」「筋肉をつけるのに最適」と
言われプロテインを日常的に摂取する人が増えています。
特に忙しい人やダイエット中の人にとって「食事をとるよりも手軽で効率が良い」
というイメージがありますよね。
しかし、プロテインに頼りすぎることでかえって健康を損なったり
栄養バランスが崩れ栄養バランスの偏りで体調不良になってしまいます。
プロテインは確かにたんぱく質を手軽に補給できるけど商品によって
ビタミンやミネラルなど体に必要な栄養素のバランスにばらつきがあります。
通常の食事では固形物を食べるので「噛む」という動きが入りますが、
プロテインのドリンクやバーは栄養素だけを
一気に取り入れるため体全体の機能を乱します。
特に、プロテインドリンクだけで食事を済ませると
糖質や脂質のバランスが偏り、エネルギー不足に陥りやすいです。
「たんぱく質を摂ること」ばかりに意識を向けると、
栄養のバランスが崩れ、結果的に体調を崩してしまう可能性が高くなります。
プロテインの過剰摂取は内臓に負担をかける
プロテインは、筋肉の回復や成長に必要なたんぱく質を補うためのものですが、
摂りすぎると内臓に負担をかけるリスクがあります。
特に、腎臓と肝臓には大きな影響があります。
🔶腎臓への負担
たんぱく質を分解する際には、尿素窒素という老廃物が発生します。
この老廃物を排出するのは腎臓の役割ですが、プロテインの摂取量が多いと腎臓が過剰に働くことになり、慢性的な腎臓の負担につながります。
🔶肝臓への負担
たんぱく質を代謝する際、肝臓も活発に働きます。
特に、人工的な甘味料や添加物が多く含まれるプロテインを継続的に摂取すると、
肝臓の解毒機能が疲弊するリスクもあります。
「たんぱく質は多く摂れば摂るほど良い」というわけではなく、
必要量を超えると内臓に負担をかけることを理解しておく必要があります。
そして1度に多量に摂取しても、吸収できる量も限られていますし、
プロテインを摂取したからといって全て筋肉に変わるわけでもありません。
なにより問題なのがプロテイン生活を続けることで、
腸内環境やメンタルにも悪影響を与える可能性がある点です。
腸内環境が乱れ、便秘や下痢を引き起こす
プロテインの種類によっては、腸内の善玉菌を減らし、腸内環境を乱すことがあります。
✅乳糖不耐症の人は下痢をしやすくなる(ホエイプロテインに含まれる乳糖が原因)
✅食物繊維が不足し、便秘になりやすくなる
✅腸内細菌のエサ(発酵食品や食物繊維)が減り、腸内フローラが乱れる
腸内環境を整えるには、お米や発酵食品、野菜などをバランスよく摂ることが大切。
プロテインに偏ると、腸内の善玉菌が減り、便秘や下痢といったトラブルが起こりやすくなります。
悪玉菌のエサはたんぱく質です。良かれと思ってプロテインを摂取していても、
悪玉菌のエサを摂取し便秘やメンタルなど他の部分に悪影響をもたらしています。
「食事の楽しみ」が減りストレスが増える
プロテイン中心の生活をしていると「食事=栄養補給」だけになってしまい
食べる楽しみが減ることがあります。
✅お米や味噌汁の温かさや満足感が得られない
✅噛む回数が減り、満腹感を感じにくくなる
✅「美味しいものを食べる喜び」が減り、メンタルが不安定になる
食事には栄養を摂るだけでなくリラックス効果や幸福感を得るという重要な役割もあります。
プロテインに偏った食生活ではこれらの要素が欠けてしまうため、
ストレスが溜まりやすくなるのです。
「しっかり噛んで食べること」が、満足感を得るうえで非常に重要なのですが
プロテイン中心の生活では噛む回数が減り食欲が抑えにくくなることもあります。
お米と大豆:美味しく賢くタンパク質を摂る方法
穀類からのタンパク質を多くの方が意外に思うかもしれませんが、
お米は日本人にとって非常に重要なタンパク質の源です。
実際、現代の食生活でタンパク質の主な摂取源となっているのは「穀類」であり、
これには米や小麦、とうもろこしなどの穀物やその加工品が含まれます。
アミノ酸とタンパク質の関係 タンパク質は消化されるとアミノ酸に変わり、
体を構成する20種類のアミノ酸のうち、9種類は食事から摂取しなければならない
「必須アミノ酸」と呼ばれます。
食品中の必須アミノ酸のバランスを「アミノ酸スコア」と呼び、
このスコアが高いほど質の良いタンパク質とされています。
植物性タンパク質の価値 動物性タンパク質はアミノ酸スコアが高いとされますが、
植物性タンパク質も見逃せません。
特に米は植物性タンパク質の中でもアミノ酸スコアが65と比較的高く、
大豆は珍しく100と非常に高いスコアを持ちます。
大豆と米の組み合わせ 米に不足しがちなアミノ酸「リジン」を豊富に含む大豆は
米と組み合わせることで互いのタンパク質価値を高めます。
大豆の発酵製品である味噌や納豆は、発酵によってタンパク質が部分的に分解され
体内でのアミノ酸の吸収が促進されます。
理想的な食事の形 味噌汁に野菜やその他の具材を加えて温かくすることは、
栄養バランスの向上だけでなく、消化吸収を助ける理想的な食べ方です。
日本の食文化の中心であるお米と大豆を活用して、
毎日の食事で賢くタンパク質を摂取しましょう。
プロテインは補助的に使うべきであり主食には向かない
プロテインは手軽にたんぱく質を補給できる便利な食品ですが食事の代わりにすると
栄養バランスが崩れ、腸内環境や内臓に負担をかけるリスクがあります。
特に「お米をしっかり食べることで、安定したエネルギーと満足感を得る」
という食生活を続けてきた私にとって、
プロテインに頼ることのデメリットは大きいです