カロリー制限だけでは解決できない食生活

一般に、カロリーや糖質を摂取すると太ると思われています。
ですが、カロリーを厳しく管理をしても、健康になるとは限りません。
かえって逆効果を招くケースもあります。
私は、数字よりも、食べ方食の捉え方こそが重要と考えています。

 

 

なぜなら、単にカロリーを減らすだけでは、病気を予防することができないからです。
実際に、厚生労働省による調査で、そのことを裏付けるデータが出ています。

 

例えば、日本人1人1日あたりのカロリーの摂取量の推移を、①戦後すぐ(1046年)、②高度成長期(1060~70年代)、③現代(2019年)で比較します。

すると、1946年は1903kcal、1975年は2226kcal、2019年は1903kcalで、
実は現代と戦後すぐの摂取カロリーは同じなのです。
しかも1975年よりも約300kcalも少ないのに、糖尿病をはじめ生活習慣病を患う方が多いのです。

 

私がそう確信をもつようになったきっかけは、20年以上にわたる生活習慣病などの栄養指導の経験です。
2万人に携わってきたなかで、カロリー制限をしても数値が改善しないケースを数多く目の当たりに
してきました。

 

かえってストレスがたまり、継続できない方も多くいます。

 

また、短期的な結果を求めると、数値が改善した途端に食生活が戻りがちです。
結果的に数字がさらに悪化し、ひどい状態になる場合も少なくないのです。

 

いっぽうで、90歳、100歳でお元気な方の多くは、好きな物をしっかり食べていらっしゃいます。

 

この50年で生活習慣病が増加した背景には、生活スタイルの変化によって活動量が大幅に減ったことが挙げられます。そういうわけで、単にカロリーや糖質制限など特定のものを制限する考え方ではなく、日常生活を考慮し、食べ方や捉え方が大切だと考えています。

 

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